2013/02/14

SOI48 VOl.5 PLAY LIST ①


辺境、謎な音楽、アジアもの・・・という大まかなジャンルからより深く、読者に欧米の音楽同様、歌手、曲、レコード単位で知って欲しいと言う事でSOI48 VOl.5でプレイした曲を紹介していきたいと思います。第1弾はゲストでDJしてもらったKING JOEさんのプレイリストの中から3曲。KING JOEさん書き下ろしのスペシャルコメントと共にお楽しみください。


■KING JOE


・Jan Pehchan Ho - Mohammed Rafi / India

1曲目に回したのはコレ!
ボリウッドだよおっかさん!!!!!
♪ジャンパヘチャンホ~(君のことをもっと知れたら)!
♪ジェナア~サンホ~(そうすれば人生はイージー)!
♪ディルコチュランワ~ロンアナチャラナ~ムトバタヴォ~!(俺のハートを盗んだのは君、逃げないで、せめて名前だけでも教えておくれ)!
・・・言わずと知れた(?)1965年のインド映画「Gunmaam」の劇中と、映画「ゴーストワールド」(2001年)のオープニングに流れた、異様なインパクトのロックンロール。
トニー谷がファントムの真似してるようなインチキくさい風貌の歌手!
ノリノリの聴衆!
ナゾのダンス!
珍妙な語感とバリバリのサーフ・ギター!
「ゴーストワールド」公開当時にPRESSPOPがリリースした、D.クロウズによるイラストをあしらったピクチャー盤7インチでプレイさせていただきました。



・SHU-SHU - THE SAMURAI

1969年、海外放浪中のサムライがUNITED ARTISTからリリースしたシングル(イタリア盤)。
仰天するような音圧ではかない恋を「金比羅船々」のメロディに乗せて歌った名曲「SHU-SHU」は香川県出身者の心をとらえて離さない。
曲の後半に唐突に始まる、現地の女性との噛み合わないカタコトの会話も楽しい。
この前年、サムライはローマのポップ・フェスティヴァルに出演し「通りゃんせ」を演奏したという・・・寺内先生の一連のじょんがらギターインストにも言えるが、外人から観た日本の、絵に描いたようなエキゾチズムを体現するこれらのミュージシャンはいわば「自ら辺境になった音楽(家)」とも言える。
それにしてもミッキー・カーティスというのも変わった人というか多才な人で、ロカビリー時代にキャリアをスタートさせ、いまなおジャンルを超えて色々(歌手、俳優、落語家、バイク、彫金、最近では養蜂)やってるけど、40年以上も昔に余芸でやったサイケデリック・ロックがこれなんだからかないません。




・EHI…VOI! - I RIBELLI

イタリアのビートグループ、イ・リベリがブッカーTとMGズの「グリーンオニオン」に勝手に歌詞を乗せた改作ナンバー。そこそこヒットしたようで、「ヘイ・ヘイ・ガール」という邦題で国内盤7インチも出ている。さらにこれを「ヘイ・ガール」というタイトルにして、「♪ヘイガール、聴いておくれ ヘイガール俺は苦しい 恋 孤独な恋」と日本語詞で歌ったのがカルトGSの雄・ヴァンドッグス(余談ですがヴァンドッグスの「熱い砂」のシングル欲しいですわ〜)。
イ・リベリに話を戻すと、イナタいオルガンに、フィードバック奏法の炸裂する間奏がフーみたいでかっこいいです。
何年か前にヤフオクで落とした国内盤7インチでプレイさせていただきました。
しかしよく考えたらこれって辺境のくくりに入れて良かったのかな、と今になって思います(汗)。