2013/09/27
TRIP TO ISAN VOL.2
イサーンで「レコードを売っている所知らないか?」と訪ねるとCD屋や楽器屋、古本屋、もはや売り物なのか定かではない雑貨屋、壁にレコードがめり込んだ悪趣味なカフェなどをたらい回しにされ、最終的にはBIG Cに連れて行かれるものだが約2年前のこの日は運が良かった。(BIG Cはタイ全土にある大型スーパー・チェーン。BIG Cでそろわないものは無いと思い込んでいるタイ人が非常に多い)
「お前、そんなにモーラムが好きなら事務所に行けばいいじゃないか!」と、古老のサムロー運転手に言われて連れて行ってもらう事になった。モーラム事務所巡りとの出会いだ。
コンケーンの郊外。この時も老人モーラム歌手は寝ていた。当然レコードが目的で訪れたのだが、壁一面に隙間なく張られたモーラム歌手、ダンサー、お笑い芸人の大量な写真に一瞬で魅せられてしまった。現役モーラムから80-90年代のラムシン時期のもの、そして70年代のものまである。日本のホストクラブやキャバクラと同じく人気なモーラムほど写真が大きかったり、立派な額縁に入っている。昔ながらの切り貼りで背景を合成してみたり(なぜか宇宙ものが多い)、みっしりとラメのシールで囲ってみたりとデザインは膨大で、自分の好みの歌手を探したり踊り子のファッションをチェックしたり、そんなことをしているとあっという間に時間が過ぎてしまう。この時は運良く老人モーラム歌手の口利きのおかげでレコードを手に入れることができた。しかしモーラムではなくまさかのルーク・トゥンだった!今は良き思い出となっている。
さて今回訪れたシーサケート県のモーラム事務所は3つ。2つは写真のような昔ながらの事務所だが、もう1つはまるでブライダルショップのような内装の新築事務所。現在でも冠婚葬祭にモーラムが呼ばれている証拠である。次の旅行ではどこの事務所を訪れようか?今から楽しみだ。