2020/05/21
歌舞伎町BE-WAVE
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言に伴う外出の自粛で、繁華街である新宿・歌舞伎町は打撃を受け、残念ながらSoi48がパーティーを開催しているBE-WAVEが閉店することになりました。Soi48として色々サポートを画策していたのですが力及ばす・・・無念です。
今から約8年前、集め始めたタイのレコードを爆音でかけてみたいと思い立ちました。当時はタイ音楽はおろか、アジアのヒップホップやシティポップの認知度も低く、箱選びに苦労していた僕らを歓迎してくれたのがBE-WAVEの店長、天野さんでした。最初の3回まで1Fのラウンジで開催して客はほぼ身内で10人以下。そんな僕らに「もっと大きな音でDJしたいでしょ」といって地下を貸してくれのには感謝の言葉しかありません。
優しい言葉をかけてくれたにも関わらず、出入り自由で終電までのイベントがいい、照明や機材を持ち込みたい、ドリンクチケットのやり方を変えたい、地下の椅子は取っ払って欲しい、フードを出して欲しい、M150を飲みたい、お客さんとコミニュケーションを取りたいからエントランスは自分達でやりたい・・・とわがまま放題。そんなわがままの甲斐があったのか、お客さんは次第に増え、老若男女、性別、年齢、職業、好きな音楽のジャンルも問わず様々な人が遊びに来てくれるようになりました。海外から遊びに来てくれた外国人や地方からもレギュラー参加してくれるお客様も現れたのは本当に嬉しかった。
「歌舞伎町は苦手だけど遊びに行きます」、「イベントで彼氏見つけました」、「終電がどうでもよくなりました。明日は会社遅出にします」、「Soi48パーティーが好きなのでどんなジャンルのゲストでも遊びに行きます」、「DJするのが楽しかったからまた呼んでください」そんな言葉が嬉しくて不定期でありながら39回続けてきました。
最初はただ爆音で自分な好きな音を流したいというだけだった僕らのDJも、多くの人を踊らせたい、そして面白い音楽をみんなで共有したいと、変化していきました。お客さんがDJを育て、いい雰囲気のパーティーを作り出したのです。
空族と出会うことになったアンカナーン・クンチャイ来日公演、神棚を作るのが大変だった弓神楽、激混み過ぎてクレームになるんじゃないかと怯えながらエントランスをしたAwesome Tapes From Africa、UFOを招聘しようとしたGrim、新しいクラブの可能性を垣間見たOMK志願兵スペシャル・・・最高に狂ったパーティーの思い出は数え切れません。結果的に最後になってしまいましたが2月のTapes + 7FOでは、おそらくSoi48パーティー最年長のお客様、民謡歌手小沢千月さんが遊びに来てくれました。アンビエントやダブ、聞いたことのない音楽を受け入れて楽しんでくれた千月さん。そしてお客さん同士が高年齢のお客様がフロアにいやすいように自然と助け合っていた姿を見た時、オーガナイズする身として感動を覚えました。しかしこれがまさかのBE-WAVE最後のパーティーとなるとは・・・。今年も様々なゲスト、そして誰も知らないDJを招聘しようと企てていたので無念でしかたがありません。
今は最高に悲しい気分ですが、それでもパーティーは続きます。いや続けます!みんなの集まれる場所を守りたいし作りたい!まずは安心して夜遊びができるようになってからですが、一緒にパーティーをやってくれる箱、場所、スペース、協力者求む!Soi48パーティーに合いそうな場所を知っている方がいたら紹介してください。
最後にあらためて、BE-WAVE、天野さん、そして歌舞伎町ありがとう。これからもSoi48パーティーをよろしくお願いします。