2013/02/17

SOI48 VOl.5 PLAY LIST ②

SOI48名物DJトルコ7インチのコレクターKUNIO TERAMOTOさんのSOI48 VOl.5でプレイした曲を紹介。トルコ音楽の発掘、再発は進んでいますがアーテイスト単位だとまだまだ知られていないのが現状。タイ同様トルコも7インチが面白い!!ブレイク、サンプリングネタ、サイケロックとしてだけでなく土着的な味わい深さもある魅力的な音楽。今回は初心者に覚えてもらいたい有名な歌手を3つ紹介してくれました。


■KUNIO TERAMOTO



・Erkin Koray - Timbilli (Doğan Plak) / Turkey

トルコのロックと言えばこの人、トルコの国民的ロックスター、エルキン コライ氏です。特に海外での知名度では他のアーティストに比べ断トツ、トルコのサイケは?と100人に尋ねると95人は「知らない」、5人は「エルキン コライ」と答えるでしょう。
今回のSOI48でかけた曲は1976年のシングルより。1960年代前半から多数のシングルをリリースしているコライ氏ですが、1975年前後の作品がトルコ音楽色が強く個人的にお気に入りです。
この頃のシングルはErkin Koray 2というアルバムに収録されています。CD化もされていましたが今は入手困難かも。近々リリースされるらしいベスト盤に期待。



・Barış Manço - Hal Hal (Türküola) / Turkey

エルキン コライと双璧を成すトルコ音楽界のスター、バルシュ マンチョ。海外での知名度はコライ氏に比べ低いですが、トルコ国内では音楽のみならずテレビ出演などお茶の間でも人気だったようです。ちなみに、バービー ハンコックと同じ理由で来日した事があり、LIVE IN JAPANというアルバムまで発売されています。日本では1975年に発表された2023というコンセプトアルバムの印象からトルコのプログレとして語られる事が多いマンチョ先生ですが、音楽性はサイケ、ガレージから80年代にはディスコまでと多岐に渡り、どの作品でもマンチョ節とも言える哀愁漂う歌を聞かせてくれます。
今回かけたのは1981年発表のシングルでマンチョ先生の代表曲とも言える名曲。とにかくキャッチーで言葉はわからずとも思わず「アヤウンダーギミーシュハウハー」と口ずさんでしまいます。次回かける時はコール&レスポンスやりたいんで憶えておいてください。先日CD化されたアルバム「Sakla Samanı Gelir Zamanı」やトルコサイケコンピTurkish Freakoutでも聞くことができます。



・3 Hür-El - Anadolu Dansı (Diskotür) / Turkey

Hür-El三兄弟だから3 Hür-El。Moğollarと並んでトルコロック界最重要バンドです。バンド自身の活動だけでなく、数々のアーティストのバックバンドを務めています。サウンドの特徴は過剰なまでに打っているパーカッション。他のアーティストのバックを務めた時もその個性はいかん無く発揮されており、クレジットが無くても一聴しただけでそれとわかる程です。
今回かけたこの曲ではボーカルやギター、ベースまで排除し、とにかく打ちまくり、もう祭です。1973年に発表されたシングルのB面曲ですが、セルフタイトルのファーストアルバムにも収録されていて、LPで再発されています。

2013/02/14

SOI48 VOl.5 PLAY LIST ①


辺境、謎な音楽、アジアもの・・・という大まかなジャンルからより深く、読者に欧米の音楽同様、歌手、曲、レコード単位で知って欲しいと言う事でSOI48 VOl.5でプレイした曲を紹介していきたいと思います。第1弾はゲストでDJしてもらったKING JOEさんのプレイリストの中から3曲。KING JOEさん書き下ろしのスペシャルコメントと共にお楽しみください。


■KING JOE


・Jan Pehchan Ho - Mohammed Rafi / India

1曲目に回したのはコレ!
ボリウッドだよおっかさん!!!!!
♪ジャンパヘチャンホ~(君のことをもっと知れたら)!
♪ジェナア~サンホ~(そうすれば人生はイージー)!
♪ディルコチュランワ~ロンアナチャラナ~ムトバタヴォ~!(俺のハートを盗んだのは君、逃げないで、せめて名前だけでも教えておくれ)!
・・・言わずと知れた(?)1965年のインド映画「Gunmaam」の劇中と、映画「ゴーストワールド」(2001年)のオープニングに流れた、異様なインパクトのロックンロール。
トニー谷がファントムの真似してるようなインチキくさい風貌の歌手!
ノリノリの聴衆!
ナゾのダンス!
珍妙な語感とバリバリのサーフ・ギター!
「ゴーストワールド」公開当時にPRESSPOPがリリースした、D.クロウズによるイラストをあしらったピクチャー盤7インチでプレイさせていただきました。



・SHU-SHU - THE SAMURAI

1969年、海外放浪中のサムライがUNITED ARTISTからリリースしたシングル(イタリア盤)。
仰天するような音圧ではかない恋を「金比羅船々」のメロディに乗せて歌った名曲「SHU-SHU」は香川県出身者の心をとらえて離さない。
曲の後半に唐突に始まる、現地の女性との噛み合わないカタコトの会話も楽しい。
この前年、サムライはローマのポップ・フェスティヴァルに出演し「通りゃんせ」を演奏したという・・・寺内先生の一連のじょんがらギターインストにも言えるが、外人から観た日本の、絵に描いたようなエキゾチズムを体現するこれらのミュージシャンはいわば「自ら辺境になった音楽(家)」とも言える。
それにしてもミッキー・カーティスというのも変わった人というか多才な人で、ロカビリー時代にキャリアをスタートさせ、いまなおジャンルを超えて色々(歌手、俳優、落語家、バイク、彫金、最近では養蜂)やってるけど、40年以上も昔に余芸でやったサイケデリック・ロックがこれなんだからかないません。




・EHI…VOI! - I RIBELLI

イタリアのビートグループ、イ・リベリがブッカーTとMGズの「グリーンオニオン」に勝手に歌詞を乗せた改作ナンバー。そこそこヒットしたようで、「ヘイ・ヘイ・ガール」という邦題で国内盤7インチも出ている。さらにこれを「ヘイ・ガール」というタイトルにして、「♪ヘイガール、聴いておくれ ヘイガール俺は苦しい 恋 孤独な恋」と日本語詞で歌ったのがカルトGSの雄・ヴァンドッグス(余談ですがヴァンドッグスの「熱い砂」のシングル欲しいですわ〜)。
イ・リベリに話を戻すと、イナタいオルガンに、フィードバック奏法の炸裂する間奏がフーみたいでかっこいいです。
何年か前にヤフオクで落とした国内盤7インチでプレイさせていただきました。
しかしよく考えたらこれって辺境のくくりに入れて良かったのかな、と今になって思います(汗)。

2013/02/12

SOI48 VOl.5ご来場ありがとうございました。






今回のVOL.5でゲスト出演してくれたKING JOEさんのDJ最高でした。とてつもない盛り上がりでFINDERS KEEPERSからリイシューされているYAMASUKIの大合唱。ロックの素晴らしさを再確認した一夜でした。辺境系音楽をレア・グルーブやHIP HOP的解釈で紹介される事が多いですがKING JOEさんのプレイとお客さんの反応を見てロックの持つ幅の広さと包容力にあらためて驚かされました。次の参戦楽しみに待っています。

そして驚いた事がもう一つ。TSUTAKIさんがプレイした『PRINCESS NICOTINE』でお客さんが大盛り上がりになって、DJブースに何人かこのレコードが何かのぞきに来た事。このレコードほとんどビートも無くSUBLIME FREQUENCIESの数あるカタログの中でも低セールスだった作品。ワールドマニアしか喜ばないと思っていた作品だっただけにDJとして使ったTSUTAKIさんにもそれに反応したお客さんにも驚かされました。ちなみにミャンマーはSPとカセット中心でレコードは、ほぼ存在しなかったのではとの事。これから、ミャンマー産の危険なグルーブの発掘に期待します。

それではKING JOEさんがプレイしてくれたナイジェリアのロック『KING KENNYTONE』とミャンマーの『PRINCESS NICOTINE』をどうぞ。

2013/02/10

本日開催!! 2/10(SUN) SOI48 VOL.5




SOI48 VOL.5本日開催です。秋と年末にタイ旅行した際に購入したレコードが大量だったためその整理に追われて2回分の旅行で購入したレコードをほとんどDJで使用しておりませんでした。1月後半から整理開始してやっと購入したレコードの特徴を把握しましたので今回そのレコードを使ってDJしたいと思います。レコード・バックに詰め込んだタイの7インチを見ると85パーセントは未披露。イサーン音楽ファンの皆様ご期待ください。

そしてなんと言っても本日の見所はKING JOE氏のDJ。あまり知られていないかもしれませんがKING JOEさんFINDERS KEEPERSが大好きで本当に詳しいです!!SOI 48非欧米文化圏のロックをあまり紹介できていなかったので今回のKING JOE氏のDJはとても楽しみです。チャージFREE、出入り自由、気軽に遊びに来てください。

2013/02/08

SOUND ADVENTURES 3 LIVE RECORDINGS IN SAIGON mixed by Maft Sai (2013.01.25)





MAFT SAIのベトナム・サイゴンでおこなわれた『ISAN DANCEHALL IN SAIGON』での3.5時間にも及ぶSETがMIX CLOUDにアップ。アフリカからタイまで盛りだくさん。違う国の音楽をスムーズにつないでいく選曲センスとテクニックは不器用なSOI 48チームも見習わないと。2月16日にはバンコクにてISAN DANCEHALL 14が開催決定の模様。バンコクに滞在の方は是非遊びに行ってみてはいかがでしょうか?

2013/02/07

ZUDRANGMA RADIO SPECIAL MIX VOL.2 mixed by Shinsuke Takagi & Keiichi Utsuki (2012.10.08)





ZUDRANGMA RADIOにゲスト出演させてもらった時のMIX第2弾。こちらも再UPしました。VOL.1はVOL.2より前の時代の60年代後期から70年代中期のモーラムとイサーン産ルーク・トゥンを使用しました。このMIXを作ってから約半年経って聞きなおしてみるとVOL.1にもVOL.2にも収録されている歌手が一人いました。スパープ・ダーオドゥワンデーンです。様々なレーベルを渡り歩いた彼女は色々なバックバンドと共演しているためバリエーションが他の歌手より多い所が魅力。自分自身の為の専属バンドPETCH BURAPA BANDではケーンを使わないでピンとパーカッションのみでグルーブを作ったり、ピアノを多用したりと他にはないサウンドを生み出しています。VOL.2のミックスでは2曲目。是非聞いてみてください。

2013/02/05

ZUDRANGMA RADIO SPECIAL MIX (MOLAM) mixed by Soi48 (2012.10.01)





昨年の秋にMAFT SAIが運営するZUDRANGMA RADIOにゲスト出演させてもらった時のMIXを再UPしました。このMIXを作る1ヶ月ほど前にイサーンにて大量の80年代初期のモーラム7インチを手に入れ、その勢いに任せてこのMIXを作りました。80年代になるとレーベル名無しのマイナーモーラムやラジオ局用のプロモ盤が増えてくるのでラベルでの良し悪しの判断はよりつきにくくなります。試聴するまでわからないドキドキ感はレコード好きにはたまらないものがあります。このMIXではマイナー・モーラム歌手も収録されていますが、70年代の大物モーラム歌手による70年代後期~80年代音源も半分くらい収録してあります。貴方はどれくらいわかるでしょうか?モーラム・ファンは是非楽しみながら探ってみてください。

2013/02/02

PATHUMRAT HOTEL



ウボン・ラチャタニーの街は広い。とても徒歩で回れる距離ではないのでバイクで散歩をしていたらパトゥムラート・ホテルを見つけた。このホテルはタイの小学校の授業でも使用する小説カムマーン・コンカイ著「田舎の教師」で書かれているウボン屈指の老舗ホテルだ。音楽を探すのも趣味だが散歩、ホテル探しも大好きだ。特に地方の老いぼれた高級ホテルは大好物。古いから安く泊まれて、立地も良く(パトゥムラート・ホテルは観光客にとっては立地は良くない)、外見は西洋風だが中身はタイそのものの場合が多い。

パトゥムラート・ホテルはほぼ当時のままで残っていた。ホテルの周りを散策すると敷地内に夜の女性が常駐しているディスコとHなマッサージ・パーラーが併設されていた。いかにもタイの地方都市にあるタイプのホテルでここは様々な接待で使われてきたんだなあと勝手に妄想。現在は近くにあるスニーグランド・ホテルとその横のショッピング・モールが若者の憩いの場となっていてお金を持ったタイ人はパトゥムラート・ホテルには泊まらないはずだ。このホテルはあと何年持つのだろう、レコードも10年後には無いのかな、と心配しながらぼけーと考え込んでいたら若い警備員が大音量でモーラムを流しだした。少し嬉しくなって彼とモーラム談義を1時間ほどした。やっぱりイサーンは面白い。

2013/02/01

BAAN PHET PHIN THONG ③



引き続きペッ・ピン・トーン楽団の話をしていきたい。本日は酒とタバコの話を。モーラム一座を追いかけた大内治氏の書籍『タイ演歌の王国』(1999年現代書館)やタイ関係のブログを読むとペッ・ピン・トーンの座長であるノバドル・ドゥアンポーンは楽団の統制を取るために酒とタバコに厳しくしたと書いてある。これは本当なのか?!ラオカオ(米のお酒)やタイ・ウイスキーが好きなイサーンを多く知っているだけに本当かどうか気になっていた。しかしペッ・ピン・トーンの情報を知っているタイ人にこの事を聞くと「そうそう、神経質で酒や女に厳しいんだよ。」と答えた。そして今回家を訪ねて本人に聞くまでも無くその事を理解した。家のいたるところに禁煙・禁酒シールが張ってあるのだ。掲載写真は録音スタジオのドアで、スタジオの中にも禁煙シールが貼ってある。酒やタバコを楽しみながらスタジオでファンキーな音楽を作っていたという勝手な妄想は見事に打ちのめされた。ノバドル氏との会話で彼が非常にストイックな人間でナイーブな人物だと言う事が読み取れた。こんな完璧主義のエンターテイナーによってイサーンの娯楽は支えられていたと言う事は忘れてはならないと同時に、この厳しさがあったからこそペッ・ピン・トーンは移り変わりの激しいタイ芸能界で長い間第一線で活動できたのだと思った。